1級ファイナンシャル・プランニング技能士のトクトク日記

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【初心者向け】0から始めるFIREチャレンジ 基礎編④ 〜FIRE達成の目標額を考える〜



マナブ
こんにちは、FP1級技能士マナブ(@and7plus)です。
 

マナブ
FP業界20年以上の僕が、最近話題のFIREについて解説します。
 

マナブ
4回目の今回は、FIRE達成の目標額についてお話しします。
 

マナブ
前回の記事は、こちらからどうぞ。

kusumoto-fp.hatenablog.com


 

FIRE達成金額の前にライフプランを考える

FIREとは、生活費を運用収益でまかなうことですが、生活費を運用収益でまかなうためには、生活費の25年分の投資元本が必要です。

最大の目標は投資元本を準備することですが、自分自身の生活費がわからないと必要な元本がいくらになるかわかりません。

FIRE達成へのスタートラインは、目標金額を設定する前に、自身の生活費を把握することです。

 

生活する上で必要なお金は生活費だけではありません。

人生にはさまざまなライフイベントがあります。「結婚」「出産」「教育」「住宅」こういったライフイベントにかかる費用も見込んで、目標金額を設定する必要があります。

 

自分自身で年間の生活費を把握している方や、今後のライフイベントを把握し、計画的に準備をしている方は大丈夫ですが、「毎月赤字でもないし、貯金や保険にも入っているから」と、自身の生活費やライフイベントにかかる費用のシミュレーションをしている方は、まだ少ないのではないでしょうか。ライフプラン表を作成することで、現在の生活費や将来のライフプランにかかる費用を把握できます。

FIRE達成に限らず、ライフプランをシミュレーションをすることはとても重要です。

 

お試しってしませんか?

試着、試乗、試食など、似合ったら、サイズがあったら、美味しかったら買う。

モデルルーム、ブライダルフェア、旅のガイドブックなど、想像しイメージ通りだったら買う。

行き当たりばったりの旅行で、ハプニングやトラブルに遭遇しても、振り返ればいい思い出になるかもしれませんが、人生においてハプニングやトラブル、特にお金に関しては致命傷になりかねません。

入念なシミュレーションをすることで、事前に回避できることは多くあります。まずはライフプラン表を作成しましょう。

 

必要な生活費が把握できたら、生活費の25年分がFIRE達成の目標金額ですが、FIRE達成後のスタイルによっても目標金額が変わります。

大きく2つに分けると、労働収入を得ない「完全FIRE」と、好きなことをやって収入を得る「セミFIRE」です。

 

労働収入を得ない完全FIREの目標額

完全FIREの場合は、生活費を運用益だけでまかなうので、FIRE達成の目標額は「生活費の25年分」になります。

例えば毎月の生活費が25万円の場合は、25万円×12ヶ月×25年=7,500万円です。

ここで立てた目標は、生活費をまかなうだけの金額なので、これから予定されるライフイベントがあれば、別途ライフイベント費用を用意する必要があります。

40代より若い世代で、完全FIREを達成するのはハードルが高そうですが、若いなら若いなりにリスクを高く取れるなどのメリットもあります。

FIRE達成を目指し、楽しみなライフイベントを成功させるためにも、ライフプラン表を作成しシミュレーションすることが重要です。

 

好きなことで収入を得るセミFIREの目標額

「今の仕事は嫌だけど、働くこと自体は苦にならない」「自分の趣味を収益化したい」場合や、現在の仕事に特に不満はないけど、「いつでも辞められるような状況をつくりたい」「すこし仕事をセーブしたい」というような「セミFIRE」のケースです。

セミFIREの場合は労働収入があるので、生活費を運用益だけで考える必要がありません。

毎月の生活費が25万円、労働収入が月々15万円の場合で考えると、(25万円ー15万円)×12ヶ月×25年=3,000万円になります。

完全FIREと比べると、随分と目標額は下がります。予定しているライフイベントがあっても、FIREとライフイベントの両立も無理なく行えそうです。

 

公的年金にどう繋げるかがポイント

完全FIREの場合も、セミFIREの場合も基本的には65歳から公的年金がもらえます。

基礎年金だけでも年間約80万円が受給でき、被保険者期間にもよりますが、厚生年金も合わせると、少なくても年間100万円以上の収入が見込めます。

公的年金にどういうふうに繋げるかを考えると、FIRE達成時期がいつになるのかによっても、目標金額が変わります。

やはり、ライフプラン表を作成しシミュレーションすることが重要です。

 

FIREチャレンジは簡単ではありません。専門家にアドバイスをもらうこともFIREチャレンジを成功させるポイントです。

FIRE達成にかかわらず、こうしたお金の流れを知ること自体が、選択肢を広げ、豊かな人生を送れるのではないでしょうか。

人生100年時代といいますが、我慢して生きるほど人生は長くありません。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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