1級ファイナンシャル・プランニング技能士のトクトク日記

お金に振り回されない人生を 損してトク取れ

マイホームを無理なく買える物件価格はいくらぐらい? 借りられる額と買える額をFP1級技能士が解説します

こんにちは、FP1級技能士マナブです。平成20年の7月に実家を二世帯住宅に建て換えました。
建て換えて10年以上経過し、そろそろ次から次へと電化製品が壊れます(笑)。

マイホーム計画で楽しいのは、住宅展示場巡りやパンフレットを眺めている時ですが、住宅展示場やモデルルームを見学していると「今の家賃と同じぐらいの月々の支払いでマイホームが購入できますよ」などと声をかけられることがあります。

はたして、本当に現在の家賃負担と同程度で夢のマイホームを手に入れることができるんでしょうか?

 

 

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無理なく払える毎月の返済額をチェックしてみましょう


マイホームを購入する際ほとんどの人が住宅ローンで購入します。
自動車の購入などでローンを組んだ経験がある方も多いと思いますが、住宅ローンの場合は返済期間が30年以上と長く、例えば3,000万円のマイホーム購入で、3,000万円の借入が可能だとしても返済期間が長くなると途中で何があるかわかりません。

月々の返済金額は慎重に決めないと後々ローンの返済が苦しくなる場合があります。

無理なく払える毎月の返済額をチェックし、無理のない返済計画を立てましょう。

 

現在の住居費(家賃+住宅用の積立)から購入後の維持費を引いた金額を毎月返済額の目安として考えましょう。 

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例えば、現在お住まいの家賃が毎月8万円で、住宅購入のために積み立てを5万円毎月貯蓄し、購入後には住宅関係の維持費が毎月3万円かかる人の場合は、無理なく支払える住宅ローンの毎月返済額は10万円になります。

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無理なく支払える毎月返済額をもとに、無理なく返せる借入可能額をチェックしよう

住宅ローンの毎月返済額は、返済期間と利率によって金額が決まります。

現在の家賃等から計算した「無理なく支払える毎月返済額❶」を下の表にあてはめ、借りられる金額をチェックしてみましょう。

 

例えば、現在の家賃等から計算した「無理なく支払える毎月返済額❶」が10万円、利率2.5%で返済期間が30年の場合の無理なく返せる借入可能額❷ 2,530万円になります。

 

毎月の返済額別 借入可能額❷

無理なく払える毎月返済額❶

利率

(%)

返済期間別 借入可能額(万円)

20年

25年

30年

35年

6万円

1.0

1,304

1,592

1,865

2,125

2.0

1,190

1,420

1,620

1,810

2.5

1,130

1,340

1,520

1,680

3.0

1,080

1,270

1,420

1,560

3.5

1,030

1,200

1,340

1,450

8万円

1.0

1,739

2,122

2,487

2,834

2.0

1,580

1,890

2,160

2,420

2.5

1,510

1,780

2,020

2,240

3.0

1,440

1,690

1,900

2,080

3.5

1,380

1,600

1,780

1,940

10万円

1.0

2,174

2,653

3,109

3,542

2.0

1,980

2,360

2,710

3,020

2.5

1,890

2,230

2,530

2,800

3.0

1,800

2,110

2,370

2,600

3.5

1,720

2,000

2,230

2,420

 

無理なく払える毎月返済額❶

利率

(%)

返済期間別 借入可能額(万円)

20年

25年

30年

35年

12万円

1.0

2,609

3,184

3,730

4,251

2.0

2,370

2,830

3,250

3,620

2.5

2,260

2,670

3,040

3,360

3.0

2,160

2,530

2,850

3,120

3.5

2,070

2,400

2,670

2,900

14万円

1.0

3,044

3,714

4,352

4,959

2.0

2,770

3,300

3,790

4,230

2.5

2,640

3,120

3,540

3,920

3.0

2,520

2,950

3,320

3,640

3.5

2,410

2,800

3,120

3,390

16万円

1.0

3,479

4,245

4,974

5,668

2.0

3,160

3,770

4,330

4,830

2.5

3,020

3,570

4,050

4,480

3.0

2,880

3,370

3,800

4,160

3.5

2,760

3,200

3,560

3,870



借入予定の住宅ローン金利がわからない場合は、住宅金融支援機構の「フラット35サイト」を参考にしてください。

www.simulation.jhf.go.jp

 

貯蓄額のうち住宅資金に充てられる金額をチェックしよう

最近の住宅ローンでは物件価格の100%全額を借り入れることができる金融機関も多くなっていますが、頭金なしで住宅ローンを組んでしまうと購入後の負担が大きくなることを以前ご紹介しました。

 

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

kusumoto-fp.hatenablog.com

 

マイホーム購入では、頭金や諸費用などの現金を準備することは大切ですが、貯蓄をすべてマイホーム資金に充ててしまうと、病気やケガ、急なリストラや収入減など万が一のことが起きた場合に、住宅ローンの支払いが滞ってしまうことにもなりかねません。
そのため、ある程度の蓄えは残しつつ物件価格の2割以上の住宅資金を準備するのが理想です。


現在の貯蓄額から緊急資金として生活費の1年分程度を手元に残し、残りの部分を頭金や諸費用などの住宅資金ににあてるのが目安になります。

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例えば、現在の貯蓄額が1,000万円で生活費の1年分が220万円の場合、頭金や諸費用などの住宅資金に充てられる金額❸770万になります。

 

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 無理なく返せる借入可能額❷住宅資金に充てられる金額❸から、買えるマイホームの目安をチェックしよう

無理なく支払える毎月返済額❶から算出した借入可能額❷と、上記で求めた住宅資金に充てられる金額❸を合計し購入予定の諸費用(不明の場合は物件価格の10%)を引いた金額が買える物件価格の目安になります。

 

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例えば、借入可能額❷2,530万円住宅資金に充てられる金額❸770万円、諸費用が300万円の場合、買えるマイホーム価格の目安は3,000万円になります。

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一生に一度の夢のマイホーム購入、購入後もインテリアの買い替えや家電の故障など様々な出費が予想されます。無理のない返済計画を立て、夢のマイホーム計画を実現させましょう。

 
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
住宅ローンの見直しや節約、お得なお金の相談は「お金のプロ」ファイナンシャルプランナーにご相談ください

 

www.kusumoto-fp.com

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